ニューノーマルへ-コロナとその先-

お知らせ
-Please believe these days will pass-
ニューノーマルへ-コロナとその先-
2020.06.10

-Please believe these days will pass-

COⅤID19なる未知のウィルスは世界の価値観をひっくり返そうとしています。

多くの犠牲者を出し、経済に大きなダメージを与え、いつ終息が訪れるのか未だ不明であります。

 

我々酒造業界も他業種同様に大きな影響を受けています。
国が緊急事態宣言を発令して以降、全国の飲食店が軒並み営業自粛をせざるを得ない状況に陥りました。
本来であれば秋から冬にかけて仕込んだ新酒が、全国の飲食店に並び、
お客様が今年の新酒の出来を語り合いながら酒談義に花を咲かせる時期、全く注文がなく酒が蔵で眠っている状況です。

さらに年々と右肩上がりであった輸出はほぼストップ(5月頃からアジアは動き出した)状態です。
一方でスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の量販市場は比較的盛況です。
家飲みをされる方が増えたということですね。

 

ではこの窮地に当蔵はどのようなアクションを起こしたか。

 

3月上旬に開いた会社での緊急会議。

出来ることは何でもやろう。

スピード感を持って何でもやろう。

 

この意気込みの中、スタッフから様々なアイディアが出ました。
現在進行形ではありますが、3月以降に取り組んだSTAY HOME DRINK SAKE企画を紹介いたします。

 

第一弾として地元の食品とお酒を組み合わせたペアリングセットの展開です。
ポイントは地元企業との連携。
真庭市美甘にあるしげや旅館さんのジビエや川魚を使った缶詰、そしてまにわ発酵s(※真庭市で発酵食品を醸すチーム)の食材とのセット等をオンラインで販売をスタートし、「真庭の美味しい」を全国へ発信しています。

 

第二弾がZoomを使った蔵元セミナーです。
事前にオンラインで参加券をご購入いただき、お酒と酒器、セミナー資料を送り、当日は杜氏(お酒を醸す責任者)の姉と私による酒造りにまつわるセミナーを実施。
その後バーチャル蔵見学、最後に参加者と共にお酒を楽しみながらフリーチャットを行うといった内容です。
こちらは当蔵主催の企画ですが、その他にもZoomを使って飲食店主催の酒の会や、海外の方が主催される会にも参加をし、毎晩のようにPCの前でお酒を飲む日々です。

 

第三弾が酒米「雄町米」を食べる企画です。
酒造りには酒米と呼ばれる専用のお米を使います。
代表的なものは全国で作付される山田錦ですが、90%以上岡山県で作付けされる、岡山が誇る酒米が雄町米です。
食用米と比べ大粒で粘りが少ないことから、食べてもあまり美味しくないと云われている酒米ですが、リゾットやパエリア、カレー等に合わせるととても美味しい!
酒が売れない→在庫過多→来期の仕込み量が減る→酒米の購入量が減る→酒米の作付けが減る→農家さんの収入減
酒造りは農業と密接に関わっています。
1合(150g)の雄町米を炊いてお召し上がりいただくことで、標準的な日本酒を約200ML飲んでいただいたのと同量になります。
持続可能な農業、酒造りを維持するためにも酒米を食べる企画を引き続き展開して参ります。

 

COⅤID19が当蔵に与えたもの。
それは困難に直面した時に、諦めずに企業として戦っていく姿勢です。

 

終息する頃にはより強くなった企業に、そして以前にも増して多くの方が訪れる勝山に、真庭になればと切に願います。

 

最後に。
コロナ禍の中、全国の同志と共に醸した作品を2つ紹介させてください。

 

蔵元版「うちで踊ろう」→「うちで飲もうよ」

 

【史上初!!繋げ!47都道府県乾杯リレー「今こそ國酒の力で日本を笑顔に!」】


 

-Please believe these days will pass-

 

乾杯!

 

御前酒蔵元㈱辻本店

七代目蔵元 辻 総一郎

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