ニューノーマルへ-コロナとその先-
経営者に求められるのは、プロアクティブな行動
「世界は私たちがいた元の姿に戻ることはできないでしょう。『新しい日常』になるはずです。」
と訳されましたが、原文は
「But the world will not, and can not go back this way things were. There must be a “new normal”.」
WHO事務局長の発した言葉ですが、「新しいノーマル」になると言っています。
そこで「新しいノーマル」について、青年経済団体として、企業経営に関わるものとして、
新型コロナウイルスとの共生期間における経済活動について考えてみました。
新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、日本が抱えている問題も浮き彫りになりました。
中国に依存し過ぎたサプライチェーンとインバウンド政策、
首都圏への一極集中がもたらしたパニック現象、
中小、零細企業の経営基盤の脆弱さ・・・。
しかし、見方を変えれば、コロナ禍によって顕在化してきた課題を解決する機会でもある。
ピンチをチャンスに変えるマインドセットの重要性に気付けた。
国内での自給自足率を上げる、地方創生によってリスクを分散させる。
コロナ終息後には、様々な変化を日本で起こさなければなりません。
そして、働き方を変えるチャンスでもあります。
もちろん、すべての業種がテレワークに切り替えられるわけではありません。
自分たちのビジネス、自社の社風に合わせて、テクノロジーを活用しながら,
自由にチューニングしていく発想が求められているのです。
新型コロナウイルスをきっかけにそれぞれが変化を遂げる、
方向転換する、ネットワークを強固にする。
今こそ、プロアクティブな行動が求められています。
また、経済と人の命のどちらが大切なのかという議論はナンセンスです。
経済の停滞は、確実に人々の心身の健康を蝕んでいます。
今回のコロナ禍でも社会活動を停止させられた人々のストレスを起因として、様々な問題が顕在化しています。
欧米では、家庭内暴力が社会問題化し、南米では都市のロックダウンに抗議する大規模デモや暴動も起きています。
社会はこの感染症を恐れるだけでなく、どう付き合っていくべきか思考を変えるフェーズにきています。
都市圏では、サービス、飲食、旅行、エンターテイメントなどの業種は、厳しい活動制限が求められています。
テレワークが不可能な業界は、どこに活路を見出していいのかわからないでいる。
だからと言って、経営者が手をこまねいているだけでは何も状況は変わりません。
業界がひとつにまとまり、自ら動くことも必要ではないでしょうか。
緊急事態宣言が解除され、経済活動を再開できても、第2波、第3波によって、再び休業要請がくることや、
最悪の場合、長期戦となり通常営業がさらに厳しくなることも覚悟しておくべきです。
今、経営者に求められているのは、待ちの姿勢ではなくプロアクティブな行動。
新型コロナウイルスとの共生期間における戦略を多面的に考えていくべきです。
この状況下において生活と経済活動に関する社会課題は山積しています。
我々、青年経済人が行動を止めてしまったら、それらの社会課題は誰が解決してくれるのでしょうか。
今こそ、国民の生活と企業の未来をかけ、
社会に存在するあらゆる課題に対して、全力で取り組んでいきたい。
首都圏への一極集中を是正し、地方創生を果たす。
これからを担う世代として、声を届け、社会を変える、地域を変える起点となりたい。
今が正念場です。
歯を食いしばって、未来のために、共に行動していきましょう。
僕らの挑戦が未来を変える。
愛溢れる郷土つやまの実現のために。
一般社団法人津山青年会議所
第63代理事長 橋本 安弘