ニューノーマルへ-コロナとその先-
気づかされたスポーツの大切さ
女子サッカー・岡山湯郷Belleに所属している逸見桃子です。
韓国のWKリーグから今シーズン、岡山湯郷Belleに加入しましたが、なでしこリーグ/チャレンジリーグは新型コロナウイルスの影響で4月5日の開幕が直前になって延期となり、チームとしての活動も休止になりました。
新チーム発足以来、体力・筋力アップの基礎練習から、チーム練習、練習試合と実践的なトレーニングを重ねてきました。
チームとしての一体感も生まれ、「さあ、いよいよ」という時期のリーグ延期。
覚悟はしていたものの、決定が告げられた時は、これまでの準備が無駄になるようで、虚しさに襲われました。
練習場の岡山県美作ラグビー・サッカー場(美作市)も閉鎖となり、
一日の大半を自宅で過ごしながら、体幹トレーニングやランニングといった個人練習中心の毎日。
連携や連動といったサッカーで重要な部分のトレーニングはできません。
コロナが収束し、チームとして集まった時に少しでもプラスになれるように、
個人でできることをしっかりやるしかありません。
分かっていても難しいのがモチベーションの維持です。
いったん5月とされた延期後の開幕はさらに延び、いつ始まるか未定とされました。
もちろん日本だけのことではありませんし、野球、テニス、ゴルフなどあらゆるスポーツが同じです。
それでも、自宅での限られたトレーニングでは物足りず、
体力や筋力が落ちていることもあり、
不安やストレスを感じずにはいられないのです。
小学生でサッカーを始めた私の生活の中で、サッカーは当たり前のような存在でした。
その日常は今回、新型コロナウイルスによって、いとも簡単に失われました。
ただ、それにより、サッカーが私の気持ちを元気にしてくれたり、体を健康にしてくれたりと、
とても重要なものであることに、あらためて気づかされました。
それはサッカーのみならず、スポーツの魅力だと思います。
緊急事態宣言が解除され、さまざまなスポーツが開幕・再開に向かって進み始めました。
なでしこリーグ/チャレンジリーグの開幕も近づいていると思います。
ただ、海外のプロスポーツが無観客試合などさまざまな対策を行っているように、
今後、あらゆるスポーツがコロナウイルスと戦い、
また共存していくしかないのだと思います。
なでしこリーグ/チャレンジリーグが開幕できた時には、
自分自身がサッカーの楽しさを感じ、美作の皆さんにも楽しんでもらえるプレーをしたいと思います。
スポーツの大きな役割に気づくことができた今だからこそ、
その魅力をたくさんの方に知っていただくことができるのではないかと感じています。
コロナウイルスの影響により、春と夏の甲子園や全国高校総体も中止になりました。
ここまで頑張ってきた練習の成果を発揮する場がないまま引退する3年生もいると思います。
本当につらいと思いますが、目標に向かって努力してきた日々は決して無駄ではありません。
これからの生活で必ず生かされると思います。
少しずつ前を向き、できることを精いっぱいして、日常が戻ってくるまで一緒に頑張りましょう。
岡山湯郷Belle MF 逸見桃子